台湾・イーランで「2014第20回アジアジュニアボート選手権」が9月4日から7日まで行われた。瀧本日向子(太田旭中ー館林女高3年)と小原有賀(筑波大)が日本代表として、少年女子ダブルスカル(2000メートル)に出場。予選をトップ通過すると、決勝も2位以下を大きく引き離し、7分56秒01で優勝した。
瀧本は「小原さんのリードもあり練習から息も合って、(普段の練習に比べて)船の伸びが格段に違い、レースに出るのが楽しみでした。アジアでの優勝は嬉しいが、(世界の強豪)中国勢が出場していたら、自分たちの力がどれだけ通用するのか試してみたかった」と振り返る。瀧本を指導する金田俊介監督は「昨年12月のUー19日本代表候補1次合宿に参加し、2・3次選考合宿の12名に選ばれ、全国トップ選手との練習が刺激となり、成績を残す選手に成長した」と評する。
アジアジュニアの前に、世界ジュニア(8月6〜10日、ドイツ・ハンブルク)にも参戦。初めての国際大会を経験した瀧本は「今まで厳しい練習をしてきたにも関わらず歯が立たなかった。世界の壁を痛感した」と。10月には長崎国体・ボート少年女子シングルスカルに出場する。「3年間やってきたことを全て出しきるだけ」と国体に向けて練習に励んでいる。
○瀧本日向子…中学時代はソフトテニス部、高校からボート競技を始め、昨年の東京国体で栗原菜摘(太田木崎中ー館林女高ー法政大1年)と少年女子ダブルスカルに出場し優勝。(昨年12月の)Uー19日本代表選考合宿に参加してから頭角を現し、6月に行われた関東高校大会で優勝、JOC全日本ジュニア選手権(Uー19日本代表選手選考会)2位となり、U−19日本代表12選手(男女各6名)に選ばれた。
瀧本さんの第一印象はスポーツ選手とはかけ離れた「おとなしい」感じの女子。厳しい練習も何も言わずに、こなしていく選手だという。指導する金田監督は「体育は普通、ハンドボール投げは普通以下。なのに、漕ぐことは得意のようだ」と話してくれた。瀧本さんはボート競技に出会えたことで、普通の女子高生では経験できない世界ジュニアやアジアジュニアに参戦することもできた。それは瀧本さんのまじめでひたむきに競技に向き合い、努力した結果だと思った。また一人、注目選手が増えて嬉しい。【by-ガンバのおばちゃん】