東京・秩父宮ラグビー場で1日、日本ラグビートップリーグ・プレーオフトーナメント「LIXIL CUP 2015」の決勝戦が行われ、パナソニックワイルドナイツが30-12で、ヤマハ発動機ジュビロを下しトップリーグ2連覇を達成した。
前半3分、パナソニックが、SOベリック・バーンズのPGで先制したが、5分後、ヤマハにモールを押し込まれて3-7と逆転を許した。しかし、11分過ぎ、WTB北川智規がトライを決め8-7と再びリードを奪うと、続く22分には、左サイドを駆け上がったWTB山田章仁のインゴールキックにSOベリック・バーンズが飛び込みトライ。28分にも。バーンズとの連携から山田がトライを決め、前半を23-12で折り返した。
後半は、バーンズが腰を痛めて退き、ヤマハの猛攻に自陣での防御に時間を費やしたが、自慢の堅守で得点を与えず、終了間際の36分、北川智規がこの日2つめのトライを決め、コンバージョンも決まりパナソニックが30-12で粘るヤマハを振り切り見事勝利をおさめトップリーグ2連覇を果たした。ワイルドナイツは、三洋電機時代を含め3度目のトップリーグ制覇となる。大会MVPには、パナソニックWTB山田章仁が選ばれた。(3度目)
なお、今季限りでの引退を表明しているパナソニックワイルドナイツ前主将のCTB霜村誠一にとっては、これが最後の試合となった。かけがえのない仲間たちと有終の美を飾った霜村は、4月から桐生第一高校の教職に就く。地元・太田市からバス30台の大応援団の中から「霜村、ありがとう!」の声援が飛ぶと思わず感極まる場面もあった。
また、この試合、パナソニックのリザーブに入った8名全員が後半から出場したが、最後までヤマハに得点を与えず、その選手層の厚さも感じさせた。選手層が厚くなり安定感を増したパナソニックは、今月8日から始まる第52回日本ラグビーフットボール選手権大会の連覇も見えてきた。トップリーグから、神戸製鋼、パナソニック、東芝、ヤマハ発動機、サントリー、NECの6チーム。大学は、帝京、筑波、東海、慶応の4チームが出場し、ラグビー日本一の覇権を争う。パナソニックは22日の大阪・近鉄花園ラグビー場で行われる準決勝から出場する。決勝は、28日、再び東京・秩父宮ラグビー場で行われる。